夢を追うということ | モノな気分で

夢を追うということ

僕は人生の半分以上を舞台と共にしてきた。
ミュージカル、現代劇、歌舞伎、能。

さまざまなものに触れてきた。

小さいころは「舞台役者」が夢だった。
まだ周りのほとんどの人は舞台なんて見たこともない時期に

プロの芸術家に師事し、いくつもの舞台を重ね
自治体の友好都市事業として県外への公演を体験し、
2度の国民文化祭に出場し、外国の芸術家と触れ合い

一通りの世界を覗いてきた。

しかし、現実は厳しかった。

僕とは明らかに違う。
指の動かし方、息遣い、
視線の奥

僕とは比べ物にならないくらい完成された人々を

この目で見た。

あぁ、僕はこのまま舞台に立っていていいのか。

大きな葛藤。

当時、高校生だった僕は
深く悩み、そして苦しんだ。

出てきた結論は、
今の道「アーツマネジメント」だった。

僕は舞台が好きだ。
だから、どうにかして関わりたい。
その方法が社会と芸術を結ぶ学問だった。

僕の恩師の佐藤先生は言った。

「神様は、人間を平等に作ってはいない。」
「人それぞれ能力は違うのだ。」
「だからみんなが同じ道を歩んではいけない。」
「自分の歩む道があるのだから、死に物狂いでそれを見つけなさい。」と。


どうやら僕は舞台役者としての道を歩けないみたいだった。
ただ、他人に言われたのではなく
自分で判断した。
これは逃げじゃなく前進だ

僕の舞台への夢は、「アーツマネジメント」を通して

これからかなう。

これが僕の夢だ。
夢は常に移り変わっていくだろう。
しかし、それでも
進む先にはいつも
自分の夢という光を
見失わないようにまっすぐ前を向いて
いかなければならない。